【イタリア旅行記・2日目】色の都、ボローニャ日帰り旅

フィレンツェから40分。ポルティコ、大学都市、ボロネーゼ、食料品店の迷路を歩く

by bl_admin2025
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ポルティコの写真

北イタリア旅行2日目は、フィレンツェからボローニャへ向かった。

サンタ・マリア・ノヴェッラ駅から高速鉄道で約40分。

フィレンツェに滞在しながら、日帰りで違う都市の文化に触れる。鉄道網が発達した北イタリアでは、こうした旅がしやすい。

北イタリアをつなぐ、大きな駅

ボローニャ中央駅は地方都市と思うなかれ、かなり大きい。

ホームは地上だけでなく地下にも続いている。ボローニャは、北のミラノ、東のヴェネツィア、南のフィレンツェやローマ方面を結ぶ交通の要衝だ。

観光の目的地である前に、人と物が行き交う結節点である。そのことが、駅に降りた瞬間から伝わってくる。

駅から中心部のマッジョーレ広場までは、歩いて20分ほどだった。

街を覆うポルティコ

ボローニャの街を特徴づけているのが、建物の一階部分から道路側へ張り出すように続くポルティコ、アーケード状の回廊である。

歩き始めると、次の通りへ曲がっても、またその先にも回廊が続く。強い日差しや雨を避けながら歩けるだけではない。店の前、人の動線、建物の入口が緩やかにつながり、街全体に半屋外の居間があるように感じられる。

ボローニャのポルティコは、2021年に世界遺産へ登録された。歴史的な景観であると同時に、今も毎日の生活に使われているところが面白い。

保存されているだけではない。暮らしの中で使われ続けているから、街の個性になっている。

西洋最古とされる大学がつくった街

ボローニャには、1088年創設とされるボローニャ大学がある。西洋最古の大学とされ、古くから法学や医学などを学ぶ人々がヨーロッパ各地から集まってきた。

大学がある街には、独特の空気がある。

若い人が多く、外から来た人を受け入れ、議論や新しい文化が生まれる。ボローニャには中世都市の重厚さがありながら、街が博物館のように止まっている感じはしなかった。

古い都市に、学生の街としての若さが重なっている。

これも、長く滞在して飽きにくい都市の条件かもしれない。

マッジョーレ広場から二本の斜塔へ

マッジョーレ広場には、市庁舎やサン・ペトロニオ聖堂など、街の中心となる建物が集まっている。

中世の自治都市にとって、広場は単なる空地ではない。政治も商業も人々の交流も、ここを中心に動いたのだろう。

広場を歩いた後、街の象徴である二本の斜塔へ向かった。

建物の間から突然、傾いた塔が見えてくる。フィレンツェの街が調和のとれた美しさを感じさせるのに対し、ボローニャには、少し雑多で力強い魅力がある。

マジョーレ広場

土地の名前が付いた料理を、その土地で食べる

昼食は、中心部の店でボロネーゼと地元のワインを注文した。

日本で「ボロネーゼ」と呼ばれる料理を、ボローニャで食べる。単純なことだが、旅の楽しさは、こうした土地と食べ物の名前がつながる瞬間にあると思う。

料理そのものだけでなく、店の雰囲気もよかった。

スタッフは明るく、私の名前を紙に書いてもらい、料理ができると名前を呼んで届けてくれた。一人で入った店なのに、ほんの少しだけ店の一員になったような気持ちになる。

食事が終わると、すぐに「コーヒーはどうだ」と声をかけられたので、カフェモカを注文した。

ここでも、量は少なく、味は濃い。けれども、チョコレートの甘さが加わり、とてもおいしかった。イタリアに来てまだ2日目なのに、すでに少量の濃いコーヒーが自然に思えてきた。

ボロネーゼ写真

食料品店を眺めるだけで楽しい

食後は、中心部の食料品店や飲食店が集まる一角を歩いた。

パスタ、チーズ、ハム、野菜、ワイン。店先に並ぶ食材を見ているだけで楽しい。完成した料理を食べるだけでなく、その街の人が普段どのような材料を買い、何を食卓に並べているのかが見えてくる。

観光名所は、一度見れば満足することもある。

けれども市場や食料品店は、季節や時間によって少しずつ表情が変わる。もしこの街に一年住んだとしても、この一角には何度も来るだろうと思った。

サン・セバスチャンのバル街を歩いたときにも似た感覚があった。食が街の産業であるだけでなく、生活そのものになっている都市は強い。

食料品の品揃え写真

フィレンツェへ戻り、革の学校へ

午後、フィレンツェへ戻り、サンタ・クローチェ教会の近くにあるScuola del Cuoioを訪れた。

ここは第二次世界大戦後、サンタ・クローチェ修道院のフランシスコ会修道士とフィレンツェの革職人たちによって始められた革工芸の学校である。現在は、職人の仕事を見たり、工房で作られた革製品を購入したりできる。

ショールームには世界中から人が来ていた。小物をいくつか選ぶと、その場で職人がイニシャルを入れてくれた。

単に「フィレンツェで買ったもの」ではなく、その土地の技術や歴史が残るものを持ち帰る。こういう買い物は、旅が終わった後も長く記憶をつないでくれる。

レストランをやめて、アパートで食べる

この日の夕食は、もともとフィレンツェ名物のTボーンステーキを予約していた。

ただ、本来は複数人で分けるような大きさであり、一人で無理をして食べるものでもない。予約を取りやめ、近くのスーパーで食材を買うことにした。

トスカーナ産の牛肉、ブッラータ、トマト、サラダ、果物をかごに入れる。アパートに戻り、自分で調理して食べてみると、外食とは違う満足感があった。

食費の感覚は、日本で同じような材料をそろえる場合と大きくは変わらない。米がない食卓には少し物足りなさも感じたが、パン、パスタ、チーズ、コーヒーのおいしさは、さすがにイタリアだと思う。

旅先の夜を毎回レストランで過ごす必要はない。

スーパーで食材を選び、部屋に戻り、簡単に料理をする。その時間があることで、街との距離はむしろ近くなる。

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